こんにちは、ボブです。
この記事は、アガベを100株(品種はそこまで多くはない)ほど育てているぼくが、「アガベの育て方がわからない」という方に向けて書いています。
さっそく結論からいうとアガベは…
魅力がたくさんあって、とても育てやすい植物です!
ぼく自身はアガベを初めて知ったときは、正直あまり興味がありませんでした。
んが、クールな姿でとても多い種類、手頃な価格に一気にひかれてしまって、今ではとても好きな種類の1つとなりました。
最初にサクッとアガベについて紹介しておくとこんな感じです↓
・【自生地】アメリカ南部、メキシコなどの中米
・【特 徴】クールで育てやすくて子株もふく
・【水やり】用土が乾いたらたっぷりあげる
・【置き場】日当たりも風もよくあたる場所
・【冬越し】品種によっては越冬可能
価格の相場はピンキリです。
1,000以下で買えるものもあれば数万円するものもあります。
品種や大きさで価格は決めらるんだけど、ぼくが持っているパキポディウムよりかは相場でいうと安い印象ですかね。
個人的にオススメなのが手頃な値段で小さいアガベを買って、徐々に大きくするのがベストだと思います。
なぜなら、一度にたくさん安く買うことができるし、大きく育てていくのが楽しいからです。
育て方はもちろんのこと、実生から地植えまで解説しているから参考になれば嬉しいです!
・アガベの概要がわかります
・経験者がアガベの育て方のコツを解説します
・中級者向けに実生や地植えの方法がわかります
それではいってみましょう。
【重要】アガベの育て方のコツ【室内だと徒長するから冬でも日に当てる】
まずはアガベの概要から解説しますね。
アガベの基本情報
分 類:リュウゼツラン科アガベ属
原産地:アメリカ南部、メキシコなどの中米
育成期:夏
自生地はアメリカ南部から中南米にかけての広い範囲で、西インド諸島、南アメリカ北部も含め約200種類が自生しています。
育成期は夏なので、冬は成長がかなり遅くなります。
アガベは一生に一度盛大な花を咲かせます。
花を咲かせるのに何十年もかかって、花を咲かせた後は枯れるんです。
花からは種を入手することができ、それを撒くことで実生(種から育てること)ができます。
テキーラの原料って知ってた?
メキシコ国内のハリスコ州とその周辺で、アガベの多肉化した葉や茎から樹液を絞って発酵させテキーラを作ります。
最近はテキーラの人気が上がり、今ではアガベの生産が追いついていないようです。
正統な飲み方は以下のようです。
ライムを口へ絞りながら楽しみ最後に食塩を舐めるのが正統な飲み方とされる。
Wikipedia引用
なんとなく見た事があるような無いような。
また、テキーラのアルコール度数は38〜40度前後だそうです。
まぁ、ぼくには無理だなww
アガベの魅力とは
アガベの魅力は3つ!(まだあるけど。)
・その①:トゲトゲがかっこいい
・その②:子株がつく
・その③:育てやすい=丈夫
1つずつ解説していきますね。
その①:トゲトゲがかっこいい
これは言うまでもなく、アガベを見てわかると思いますが何と言ってもこの鋭いトゲトゲですよね。
このトゲの形、色、大きさも種類によって様々なので見ていて全く飽きません。
ちなみに、このトゲは大型動物からの食害を防ぐためだと言われています。
確かにこのトゲであれば、食べたいとは思いませんよね、、、
その②:子株がつく
なんといっても、子株がつくことが嬉しい!
子株とは、植物の親株から分かれてできた新しい株の事です。そのままですね。
ちなみにアガベ以外にも植物で子株をつけるものはたくさんありますのでご安心を。
植物が子株をつけることは、タダで同じ品種が手に入ると言う事です。普通にお得ですよね。
その子株を育てて親株にする。それまた楽しい。てか無限に楽しい!
増え過ぎれば誰かに譲ったり売ったりもできるわけです。
ふとした瞬間に鉢の隅っこに小さな小さな子株を見つけた時は感動ものです。
その③:育てやすい=丈夫
↑の写真は今年植え替えを行なった時の写真です。
アガベを育ててみて感じるのは、育てやすいという事です。
見てわかる通り、根の張り方が他の植物と比べてしっかりとしていて根の硬さや太さも他と比べるとガッシリしています。
水やりの感覚を開けても、生命力は相変わらずでした。
またアガベは年中雨ざらしでも問題ないと言われているほど丈夫な植物です。(それはまだ試してはいませんが…)
根の張り具合が他の植物と比べてもしっかりしているので、安心して育てられます。
しかしそんなアガベでも日光不足はNGなので、積極的に日光を浴びせましょう。
アガベの育て方を解説!
育て方の考え方はいたってシンプルです。
自生している環境をイメージする!
アガベをはじめ植物全般の育て方にいえることですが、実際に育っている環境に近づけることがとても大切です。
自生地と同じ環境で育たないことは絶対にないですよね。
自生地をイメージして、置き場や水やりなどを考えればベストです。
・置き場
・水やり
・冬越し
1つずつ解説していきます。
「置き場」はガンガン日が当たるところ
・その①:日当たりのいい場所
・その②:風通しのいい場所
アガベは日当たりのいい場所でないと、どんどん徒長していくのが目に見えてわかります。
徒長:作物・樹木の茎や枝などが無駄に延びてしまうこと。肥料の過多、日照の不足などから起こる。
直射日光に当てるのが怖いと思われるかもしれませんが、アガベは直射日光に当てても全然平気です。
たっぷりと全体に日光を当てることで「綺麗なロゼット型」になると考えています。
温室で育ったアガベをいきなり直射日光を当ててしまうと、日焼けする可能性があります。
なのでこの場合は、30%の遮光か数日かけて徐々に直射日光に当てる様にしましょう。
また、常に雨に濡れる状態だと根腐れを起こしてしまう可能性があるので梅雨の期間中での雨ざらしは特に注意しましょう。
風通しのメリット
アガベを育てるうえで風通しはとても重要です。てか、超重要です。
なぜなら、風通しのいい場所に置くことで締まった形になるからです。
つまり、アガベだと短くて厚みがあります。
風通しが良いことでのメリットは5つあります。
・その①:害虫の防止
・その②:日焼け防止
・その③:根腐れを防止
・その④:樹形の姿形を作れる
・その⑤:カビやキノコの発生防止
間延びせず、自生地のように締まった樹形を目指しましょう!
「水やり」は完全に用土が乾いたらタップリ
鉢内が乾いたらしっかりと鉢底の穴から出るまで水をやり
基本的には、渇いたらしっかり水やり。これだけ。
その繰り返しになります。至ってシンプルですよね。
鉢内の乾きを見る方法
簡単にできる、鉢内の乾きを確認する方法は3つあります。
・鉢底の土の色を見て判断
・ラベルor竹串を刺して乾きで判断
・鉢ごと持ち上げて重さで判断
鉢の重さで確認する方法は上級者レベルに到達すればわかるかと思いますが、
最初の内は確実性がないのであまりおすすめしません…
水やりの前後での鉢底の土の色
↓水やり前
↓水やり後
上の写真を見ると一目瞭然ですよね。すごくわかりやすく乾いている時とそうではない時がわかると思います。
注意してもらいたいのは、鉢底に置いている用土は大粒の赤玉土と鹿沼土の場合だけです。
パーライトや軽石を置いた場合は、上記のようにわかりやすくはありませんので、ご注意ください。
水やりチェッカーを使うのもあり
育て始めは水やりのタイミングがあまりわからないかと思います。
ぼくもそうでした。
なので最初のうちは水やりチェッカーを使って、水の減り具合の傾向を掴んでみるのもいいかと思います。
キャビノチェさんの水やりチェッカーはレビューの評価も良く、価格も1,000円以下で購入できるのでオススメです!
水やりの頻度は
水やりの頻度は季節や株の大きさによる
残念ながら水やりの頻度は、株それぞれで異なります。
小さい株と大きい株を比べると3~5日変わりますかね。
僕は完全に乾いてから+2日経ってから水遣りをしています。
しかし、アガベは乾燥に強い種類の植物ですので、そこまで神経質に管理しなくても大丈夫です。
水やりのタイミングは
早朝か夕方以降にやる
特に、夏場の水やりは注意が必要です。
夏場の日中の鉢内は軽く45℃を超えていますので、そのタイミングで水をやってしまうとお湯になってしまい、根にダメージを与えてしまいます。
なので一番いいのは早朝がベスト。
朝起きて水やり。の習慣化を目指しましょう!
肥料
適量のマグァンプKを用土に入れれば問題ありません
用土の配合については下記の別記事を参考にしてみてください。
「冬越し」は品種によって異なる
・5度以下になる前に室内管理を行います。
・12月付近から断水気味にしましょう!
残念ながらアガベは他の植物のように、「新芽」や「落葉」というきっかけがありません。
そのため、時期(正確には気温)を目安にして水やりを行います。
ここで言う断水気味とは、完全断水はしなくてもOKです
冬越し後に小さな根を生かしておくためにも、コップ一杯分の水を軽くかけた方が立ち上がりが良くなります。
これも自生地をイメージすればわかるけど、「冬の3〜4ヶ月の間に一切雨がふらない」ということはありえませんよね。
なので個人的には完全に断水する必要はないと考えています。
また冬でも、昼間は気温が高くなるので晴れの日には積極的に外に出してあげるようにしましょう。
冷害には気をつけよう(涙)
↑の写真はホリダで完全にご臨終の状態です。
2020年末から2021年にかけて、かなり強めの寒波の影響で冷害の被害がありました。
屋外での冬越しができるかと実験的に置いてみましたが、ダメでしたね。
↓成長点もおそらくダメだと思いますが、とりあえず様子をみてみます。
↓こちらはアメリカーナ。色がもうダメです。
↓これが元気いっぱいなとき(色が違いすぎるww)
↓触るとプニュプニュになって、ダメな状態です。感触的には耳たぶくらいといったところでしょうか。
↓アメリカーナの成長点は大丈夫そうかな。
アガベは定期的に植え替えて!
植え替えないと枯れます。
植え替えのメリットは2つ
・その①:水はけが良くなり根詰まりを防止できる
・その②:栄養たっぷりの土に入れ替えることができる
アガベの根はとても強靭で鉢に根を張り巡らします。
↓この状態
なので植え替えをしないとすぐに根詰まりしてしまい、水はけが悪くなり結果として、根腐れを引き起こしてしまいます。
以下のフローで根腐れになります。
植え替えしないと、
→根詰まりして、
→水はけが悪くなって、
→根にダメージが蓄積して、
→根腐れしてしまう。
定期的な植え替えは必ず必要です。(めんどくさいけど)
なので、「植え替えをどうすればいいのかわからない」という方は以下の記事を参考にしてみてください。
【中級者向け】実生や地植えにチャレンジ!
ある程度、アガベを育てることに対して慣れてきたら実生や地植えにもチャレンジしてみましょう!
マジでおもしろいのでオススメですよ。
実生は発芽したら簡単
実生:種から育てること
アガベの実生は比較的簡単です。とにかくあんまりクセがないですね。
そしてアガベの種は安いww
もちろん品種にもよるんだけど、100粒で2,000円くらいです。(メルカリだとこのくらい)
なので、大量に仕入れて大量に撒けばいっきにアガベを手にいれることができてしまいます。
当然ながら、発芽はしても大きく育たないものもあるから、多めに撒くことは決して悪いことではありません。
種から無事に発芽したときは、毎回うれしいです。それにはいい意味でなれません。
そして徐々に大きくなっていくことが、何よりも楽しい!
あんまりハードルは高くないから、ぜひ実生にもチャレンジしてみましょう!
地植えは「地味」におもしろい
地植えとは読んで字のごとく、鉢で育てるのではなくて地面に直接植えて育てることをいいます。
メリットは2つあります。
・その①:どんどん大きくなりワイルドに育つ!
・その②:庭がカッコよくなる!
地植えだと鉢植えにくらべて、成長スピードが格段に上がります。
そのメカニズムはとてもシンプルで、株あたりの用土が大きい(多い)ため、より多くの根を張り巡らすことができるから大きくなります。
また、「締める」という育て方もあって、これは「よりコンパクト」に作っていくことなんだけど、地植えはその逆ですね。
地植えといっても、どんな品種でも良いわけではありません。
・その①:耐寒性がある品種でないと冬越しできない
・その②:水はけのいい用土でないといけない
耐寒性がないアガベだと、冷害によって枯れてしまいます。
↓こんな感じ…
まぁ品種によっては、実際に育てている気候によるから一概には「これが耐寒性がある」とはいえません。
なのでリアルなのは実際に、「トライアンドエラー」で冬越しを試してみることです。
リスクがありすぎるからオススメしないけどww
地植えについては以下の記事でまとめているから、興味があれば読んでみてください。
オススメはやっぱりチタノタかなぁ
なんだかんだいって超ベタなんだけど「チタノタ」が一番オススメですね。
なんだろう、やっぱりこの褐色のトゲ(鋸歯)が他のアガベと違ってカッコいいんです。
種類ありすぎて混乱
チタノタといえど、さらに細分化されて以下のようにたくさんあります。
・チタノタ・FO-76
・チタノタ・ナンバーワン
・チタノタ・ホワイトアイス
・チタノタ・ブラックアンドブルー
・チタノタ・シエラ・ミクスティカ
・チタノタ・白鯨
・チタノタ・ホワイトアイスブルー
・チタノタ・ブルー
・チタノタ・ソーラーエクリプス
ほんとはもっといっぱいあるんだけど、ぶっちゃけそこまでは知らないから、「こんなにもあるんだな!」というくらいに覚えてもらえたらOKです。
まとめ
アガベを育てる上で意識することは、自生地の環境をイメージすることが大切。
毎日アガベを観察して、葉の展開具合やスピードを確認していくことが育て方のコツを掴む第1歩だと思います。
アガベは小さいもので、2000〜3000円ほどで売っているので一家に一つをオススメします。
成長も比較的にはやく、葉が順に開いていっている事が毎日わかるのでそれもまた楽しいと思います。
というわけで今回は以上になります。
最後までご覧いただきありがとうございました!