こんにちは、ボブです。
この記事では、パキポディウムの実生についてよくわからないと言う方にむけて書いています。
種から育てるといっても難しいことはないと思いますので、手順ごとに写真付きで解説します。
実生について解説する前に2つの注意点があります。
その①:実生の方法に関しては、人それぞれのやり方があります。本記事は1つの参考例としれ見てもらえたら嬉しいです
その②:無事に発芽する重要なカギは種の鮮度です
せっかく種を撒いたのに無事に発芽しなかった場合、「自分のやり方がダメだったんだ…」とは決して思わないで下さい!
種の鮮度が落ちていた可能性がありますので、何度もトライしてみよう。
また現地球のように、太く短く育てるには2つのポイントがあります。
・その①:用土の肥料はやや少なめが良い
・その②:とにかく屋外で直射日光をガンガン当てる
あくまで僕が育ててきた経験をもとにまとめた記事ですので、少しでもの参考になれば幸いです。
・パキポディウムの実生についてわかります
・実生のために準備するものがわかります
・種まきからその後の水やりまでの方法がわかります
・現地球のように太く短く引き締まった株に育てる方法がわかります
さっそくいってみましょう!
【実生パキポディウム】水やりの頻度と直射日光が重要【肥料は少なめで】
まずは実生を育てれることでのメリットについて解説していきますね。
実生を育てることで得られるメリット
メリットは3つあります。
その①:安い!
その②:日本の気候に順応している!
その③:種から育てることの楽しさ!
輸入した現地球はとても高価ですが、実生は非常に安いです。
実生から育てることでコストは何十分の1。
また、日本の気候に順応することで現地球よりも育てやすく、強く育てることが出来ます。
またまた、なんといっても実生を育てることは楽しい!
ただそれだけでも本当にやりがいがあります。
「去年よりも太くなったし、大きくなった!」など育てることで得られる喜びはたくさん!
種をまいてみよう!
実際のやり方を説明していきます。
種をまくタイミング
一番ベストなタイミングは、3〜6月の間。
僕もこの時期にしっかりとまいています。
加温している場所であれば年中いつでもOKです。
あくまで、「一番ベストなタイミングは・・・」なので!
参考ですが、僕は真冬でもボチボチまいています!
準備するもの
準備するものは主に2つです。
・パキポディウムの種
・パキポディウム用の用土
必要なのはたったこれだけですが、あったら良いものは以下です。
ピンセット:種を上手く穴に入れるために必要
紙:種を上手く穴に入れるために必要
(どちらかやりやすい方でOKです。)
割り箸:用土に穴を開けるために必要
使うタイミングは次の項目で説明します。
また、パキポディウム用の用土は別の記事にまとめましたので、お時間ありましたら見てみてください。
正直あまり用土に関しては、神経質になる必要はありませんのでご安心を。ほぼ種次第です!
実生に使用する場合、マグアンプKは少なめにした方が徒長の影響が少ない気がします。
実生の手順
手順は以下となります。
・手順①: 種を水につける
・手順②: 鉢に用土を入れる。
・手順③: 沸騰させたお湯を用土にかける。
・手順④: 穴を開ける。
・手順⑤: 種を穴に入れる。
・手順⑥: 土を被せる。
1つずつ説明していきますね。
手順①:水につける
種を一晩水につけておくと発芽率がアップします。
種の鮮度によっては、水につけていなくても発芽しますが、発芽率をUPする方法があるのであれば全て行うべきだと思っています!
一晩つけておいて、水を吸収させておきましょう。
手順②:鉢に用土を入れる
パキポディウム用の用土を鉢にいれます。
鉢底には軽石か大きめの鹿沼土、赤玉土を配置。
今回は化粧砂は不要でOK。
手順③: 沸騰させたお湯を用土にかける
用土を殺菌する為に、沸騰したお湯を用土にかけます。
その後、用土を触っても暖かくない状態であれば準備OKです。
残念ながら、実際に効果があるかはわかりません
ぼくも最近は面倒なのでやってないけど、しっかりと発芽していますww
手順④: 穴をあける
指、もしくは割り箸で用土に穴をあけます。
深さは5mm〜10mmくらいでOKです。ここも神経質に考える必要はありません!
あまり深すぎると日光が当たらないのでこれくらいがベストです。
手順⑤: 種を穴に入れる
種を先ほどあけた穴に入れます。
ピンセットなどで種を掴んだりすると、力加減が難しく『ブチュ』っと潰してしまう可能性があるので注意が必要。
他のやり方としては、紙を一度折ってからそーっと入れると入れやすいです。
手順⑥: 土を被せる
最後に種に土を被せて終了です。
種が狙った位置ではなかったり、用土を上からかぶせる際に、割り箸を使用して微調整しましょう。
【育て方】基本的に毎日水やり
育て方に関しては現地球と基本同じでOKですが、少しだけ違います。
水やり
現地球は用土が完全に乾いてしまっても問題ありません。
しかし1年未満の小さい苗の水やりは注意点があります。
1年未満の小さい苗の根はまだ細根なので、乾燥にとても弱い。
そのため、完全に乾かさないように水やりの頻度は多めにしましょう!
実生の場合は、基本的に夏は毎日水やりでも問題はありません。
根腐れが心配かも知れませんが、1年目は積極的に水やりを行なってもOK。
用土の表面から5mmくらいの深さに植えているので、種まで乾いてしまわないように水やりは頻繁に行う必要があるのですな!
参考ですが、わたしは1年未満の実生苗に対しては、夏はほぼ毎日水やりしています。
とはいえ、1年以上の実生苗に対してこのペースで水やりを行うと根腐れを起こしてしまうので注意が必要です!
なので、1年以上の実生苗については、しっかり乾いてから水やりを行うようにしましょう!
1年以上経った実生の水やり方法
1年経った実生の樹肌はグリーンからグレーになっているはず。
そうなれば用土が乾いたらしっかりと水やり。つまり現地球と同じ栽培方法でも良いのですがポイントが1つあります。
株にハリが無くなるまで水はやらない!
どういうことかというと、毎日しっかりと観察していればわかるのですが、水をやってからは徐々にハリが失われていきます。
用土が完全に乾いても水やりはせず、そこからさらに株にハリが無くなるまでは水やりは行いません。
(シワが増えるといった表現が正解かな)
その限界を自分なりに見極めて、「ここだっ!!」というときにたっぷりと水をあげると、実生が「体内に水を蓄えておこう」と判断し間延びせず、どっしりとした見た目になります。
一言でいうと締めて育てるっちゅうやつですww (一言でよかったかも)
そんな感じで、しょっちゅう水をやるのではなくギリギリを攻める感じでやればOKです。
ギリギリを狙い過ぎて枯らさないように気をつけましょう!
重要なのはそれぞれの株の特性をしっかりと見極めることなので、日々の観察は必ず行いましょう!
土の乾き具合がわからない…
育て始めは水やりのタイミングがあまりわからないかと思います。
かつての僕もそう。
なので最初のうちは水やりチェッカーを使って、水の減り具合の傾向を掴んでみるのもいいかと思います。
キャビノチェさんの水やりチェッカーはレビューの評価も良く、価格も1,000円以下で購入できるのでオススメです!
置き場は直射日光と風通しがいいところ
置き場は現地球と同じ考え方でOK。
・室外の風通し良いところ
・直射日光が当たるところ
しっかりと現地球のような樹形を目指すには、室内管理だと不可能です。
日の当たる窓際や、温室などでは徒長してしまい、ポッキーみたいに細長くなってしまいます…
もうとにかく実生はガンガン直射日光を与えていきましょう!
とにかく屋外の自然な環境で育てる。それに尽きる。
また、風通しの良いところに置きましょう。
いい意味で実生苗にストレスを与え、締まった形に近づけると考えています。
積極的に室外で管理することを心掛けるのが良いと思います!
種の入手方法
パキポディウムの種を入手する方法は、主に2つあります。
その①:ネットで購入
その②:自家採種
詳しく説明していきます。
その①:ネットで購入
ネットで購入する場合は、信頼性の高いサイトから購入をオススメします。最近は種を扱うサイトが多くなってきている印象です。
しかし、ここは注意して欲しいんだけど、信頼性が高いサイトから購入したからと言っても、100%の確率で発芽はしません。
理由は、種を採取してから月日が経つにつれ、鮮度がだんだんと落ちてしまうから。
発芽の確率を上げる最大の要素は種の鮮度。
その為、ネットで購入したとしてもショップの倉庫で長い間保存していた種が手元に来てしまった場合は、発芽の確率が下がってしまいますよね。
なのであくまでそこは運も含まれていること考慮した上での購入をオススメします。
僕は多肉植物ワールドさんからいつも購入しています。
多肉植物ワールドさんはしょっちゅう売り切れになるため、その時はよくメルカリを使ってます。
とはいえ、当たり外れは必ずあるので「発芽率0%でいいからとりあえず買って撒く!」という感じで気を張らずにしておきましょう!
その②:自家採種
これが出来れば、最強のサイクルですよね。
永遠にかつ、タダでパキポディウムの種を採れるなんて最強。
しかしここまで行くのには、親株が必要となりますし、花を咲かせないといけない..
だから、初心者の方はまずは種だけをネットで購入することがオススメです。目的は実生なのだからね!
また、自家採種の場合は受粉をしなければいけません。
受粉の方法については別の記事にまとめていますので、興味があればぜひ読んでいただきたいです。
実生の植え替えのタイミング
実生の植え替えについては、2年は待っておきたいところ。
なぜならまだ根が貧弱で、うまく活着していない可能性があるからです。
重要なのは主根
↑の画像は実生4年生の恵比寿笑い。(こいつはすでに3回ほど植え替えてます)
パッとみて根が2種類あるのがわかるでしょうか。太いやつと細いやつ。
本来植え替えるときはこれくらい主根(太いやつ)が育っていれば問題ないんだけど、実生1年未満だとまだまだヒョロヒョロの根なので特に注意が必要です。
種をまいてから半年くらいで植え替えると、かなり負荷がかかったのかいくつか枯れてしまった失敗談がありますww
まとめ
実生についてまとめました。
その①:実生は安い!強い!そして楽しい!
その②:種はまずはネットで購入しましょう!
その③:水やりの頻度は多めにしましょう!
冬季でも、晴れ間の気温が高い日には積極的に室外で日光と、自然の風を当てて現地球のような樹形を目指しましょう!
というわけで今回は以上になります。
実生はハードルが高いようで、ハードルが低いのでまずはトライしてみることから始めてください。
最後までご覧いただきありがとうございました!